きっかけ
日本でNiSAやiDeCoといった制度を見ていて、こういう制度ってシンガポールにも無いのかな?と思っていたころに、DBS銀行のページを見つけたことがきっかけです。
僕は2018年分の確定申告から活用しているのですが、大分助かっています。
この記事を最後まで読んでいただければ、
- SRSとは何か?
- SRSのメリット・デメリット
- SRSを使った節税方法
が分かります。
SRSとは何か?
シンガポールではシンガポール人・永住権保持者向けにCPFと呼ばれる年金システムがありますが、SRS(Supplementary Retirement Scheme)というシンガポール在住の外国人も使うことができる個人型確定拠出年金システムがあります。
個人がCPFの貯蓄を超えて老後のために貯蓄をすることを奨励するスキームです。
IRAS(シンガポール国税局)のページ(https://www.iras.gov.sg/irashome/Schemes/Individuals/Supplementary-Retirement-Scheme–SRS-/)より
- シンガポール人、永住権(PR)保持者の場合… 年間15,300 SGDまで
- 外国人の場合… 年間35,700 SGDまで
SRSのメリット
- 拠出分は所得税控除
- SRSからの引き出し時は50%のみが課税対象
- 拠出分を投資(株式、投資信託、保険等…)にまわすことができ、運用益も非課税
SRSのデメリット
- 原則として60歳まで引き出し不可(引き出した場合、引出額に対して100%の税金がかかり、さらに5%のペナルティが課せられます)
このデメリットをふまえると、余裕資金の範囲で拠出するのがよさそうです。
SRSを使った節税方法
SRSを活用するには、シンガポールにあるメガバンク(DBS、UOB、OCBC銀行など)で口座を作る必要があります。
シンガポールに在住の方は給与受け取りなどのため、いずれかは持っているかと思うので、既に持っている銀行に追加でSRS口座を作るのが楽ではないかと思います。
僕の場合はDBS銀行に既に口座があったため、DBS銀行にSRS口座を開設しました。
どの銀行のページにも「Apply now」や「Apply online」のようなボタンがあるので、そこから簡単にオンラインで申し込みが可能です。
SRS口座ができたら、その口座宛てに拠出額を振り込むだけです。
どのくらい税金(所得税)が安くなる?
DBSのサイトよりモデルケースを引用させてもらいました。

シンガポールは累進課税を採用(国税局のページ https://www.iras.gov.sg/irashome/Individuals/Locals/Working-Out-Your-Taxes/Income-Tax-Rates/ 参照)しているので、給与レンジによって所得税が変わってくるのですが、
- 年間の収入がS$102,000
- SRS拠出額最大 S$15,300
の場合、
- S$1,071
所得税が安くなるようです。
毎年3月頃になると、国税局のサイトで確定申告をする必要があり、そこで控除の欄があるのですが、そこにしっかりと昨年分のSRSに拠出した額が控除されていました。
資産運用も可能
SRSのメリットにも書いたのですが、SRS口座に拠出しただけでは、年0.5%の利息しかつきませんが、拠出分を投資(株式、投資信託、保険等…)にまわすことができ、またその投資で得られた運用益も非課税です。
僕の場合は、StashAwayというロボアドバイザーに預けて資産運用をしています。
余剰資金かつ途中で資金を引き出す予定も無い(引き出してしまうとペナルティとして課税されてしまう)ので、よりハイリスクなポートフォリオでの運用も開始しました。
まとめ
この記事では、
- SRSとは何か
- SRSのメリット・デメリット
- SRSを使った節税方法
- SRS口座で資産運用する一例
を説明・ご紹介しました。
それでは、また。
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